AJ宇都宮で初となる福島県白河市発着の200kmブルベ。
試走レポートが公開される頃には既にエントリーが締め切られていることが多いため、参加を検討している方には参考にならないのではと常々感じていました。
そのため、今回はルートを作成した本人が、中禅寺湖200kmのルート紹介をお届けします。
目次
どんなルート?

「中禅寺湖200km」は、行きと帰りでほぼ同じ道を通るシンプルなルート設計です。
道路選びは「自身の家族を安心して走らせられるか」を基本に考えているため、初めての200kmでも安心して挑戦できるでしょう。
獲得標高は約2,000mですが、東武日光駅から中禅寺湖までの区間を除けば大きな登りはなく、激坂と呼ばれるような難所もありません。
また、信号や渋滞が少ないため、那珂湊200kmと比べても同じくらい走りやすいコースとなっています。
初めての200kmチャレンジにもぴったりなルートではないでしょうか。
ルートは田舎道を多く走るため補給を心配する声もありましたが、沿道にはコンビニや自販機が豊富にあるため、補給不足でリタイアする心配はほとんどなく、女性の方でも安心して走行いただけるルートです。
ただし、いろは坂は引き返すことができないため、東照宮先のローソンでの補給をおすすめします。
適切なタイミングでエネルギー補給をして、快適に200kmを走破しましょう。
白河開催シリーズでは、すべてのPCがフォトチェック方式となっています。
そのため、補給については各自で計画していただく必要がある点で、少し難易度が上がっていると感じられるかもしれません。
ただ、フォトチェック方式にはコンビニ等での強制的な立ち寄りがないため、各自のペースに合わせて走行でき、無駄な停車時間を減らしてスムーズに進むことが可能というメリットもあります。
ルートの魅力

「中禅寺湖200km」のルートは、普通のサイクリングなら「中禅寺湖まで行って帰ってくる」シンプルな往復ですが、ブルベとなるとその魅力がさらに広がります。
往復の一本道という特性から、速い人と遅い人がすれ違いながら走行するため、他の参加者と会う機会が多くなるのです。
これは、第三者からのサポートが認められないブルベならではのメリットであり、他の参加者と協力し合いながら走れる喜びも味わえるでしょう。
サイクリング中、ふと目に留まった場所や気になるスポットがあっても、「引き返すほどでもないかな…」と通り過ぎてしまうことはよくあります。
しかし、このような往復ルートなら、そのスポットが帰りにも目の前に現れるため、「どうしようかな?」と考える余裕が生まれます。
シンプルながら、ブルベならではの一体感を感じながら走りつつ、観光地や景色も楽しめる魅力的なルート設計です。
走行の中で感じる達成感と発見が、あなたを待っているでしょう。
ルート上のおすすめポイント

たい焼き屋 しろやま
冬季限定(10月~4月)で営業する大田原のたい焼き屋さん。
地元の根強いファンに愛され、パリッとした皮とあんこのバランスが絶妙です。
タイミングが合えば、ぜひご賞味ください!
お米のパン屋
米粉を使った焼きたてのパンが並ぶお店。
その名の通り、ほんのり甘いお米の風味が特徴です。
いろは坂を上る前の腹ごしらえに立ち寄るのもおすすめです。
道の駅 日光 日光街道ニコニコ本陣
金谷ベーカリーやそば屋さんなど、日光ならではの味が揃ったスポット。
迷ったらひとまずここに立ち寄れば大丈夫です!
中国料理 応竜
大田原の中華料理店。
日が落ちて冷え込んだ体を、大田原名物の唐辛子を使ったピリ辛?料理で温めるのも良いですね。
寒い日にはおすすめです。
秀佳亭
白河開催といえば外せない白河ラーメン!
ルートから少し外れますが、昼から夜まで通し営業しているため寄りやすく、しっかりした味わいが自慢の人気店です。
残念ながら「ろんぐらいだぁす」で美味しそうなカレーが描かれていたコーヒーハウス ユーコンは冬季休業の時期です。
装備について

- 前照灯1灯以上
- 尾灯1灯以上 (夜間は常時点灯)
- ベル (電子ベル不可)
- 反射ベスト (たすき可)
- スマートフォンやデジカメ等の撮影機器
以上が参加するにあたっての最低限の装備ですが、中禅寺湖200kmを走るにあたっての推奨装備をご紹介。
1.防寒具
3月開催のこのルートは、日が落ちると冷え込みが予想されるため、防寒対策が重要です。
例えば、コンパクトに収納できるユニクロのウルトラライトダウンをサドルバッグに入れておくと安心でしょう。
また、バラクラバや冬用グローブも持参すると、寒さが厳しい場面で役立ちます。
さらに、足元の冷えが気になる方は、足用ホッカイロの携帯もおすすめです。
特に、いろは坂の下りでは、汗による冷え込みが心配されるため、最低でもウインドブレーカーの携帯を強く推奨します。
2.予備バッテリー
このブルベではスマートフォンでの写真撮影が必須となるため、予備バッテリーの携帯をおすすめします。
5000mAh程度のものが1つあれば、スマートフォンのほか、サイコンやライトの充電にも使えるので便利です。
長時間の走行をサポートするために、準備しておくと安心です。
3.補給食
このコースは補給しやすいルートですが、いろは坂など一部では補給ポイントが限られています。
そのため、羊羹やジェルなどの補給食を携帯することをおすすめします。
また、慣れない距離を走ると内臓が疲れて補給がうまくできなくなることもありますが、やがてお腹が空いてくるものです。
そんな時のために、おにぎりやパンを携帯しておくのも良いですね。
4.後方レーダー
田舎道では車が頻繁に通らないため、突然後ろから車が接近すると驚いてしまうことがあります。
そんな時、後方レーダーがあると約100m先から車の接近を教えてくれるため、より安全に走行が可能です。
特に、バーエンドミラーと併用すると安全効果はさらに向上。
後方レーダーで車の接近を確認しつつ、ミラーで車両を視覚的に把握できるので、大型車が抜かす際の風圧にも対応しやすくなります。
接近を早めに察知することで、バランスをとりやすい姿勢に整え、安全に備えることができます。
冬場のトレーニングで万全の準備を

中禅寺湖200kmは、その美しい景色と挑戦しがいのあるコースが魅力ですが、200kmという距離を安全かつ楽しく走り切るためには、事前のトレーニングが欠かせません。
特に冬場は気温が下がり、外に出るのが億劫になりがちですが、この時期こそ計画的に走り込むことで、春先の本番に向けた体力作りができます。
普段のライドに少しずつ距離をプラスしていくのがおすすめです。
例えば、週末に50〜100km程度のライドを取り入れることで、持久力と足の筋力をしっかり維持できます。
AJP宇都宮120km那珂川なども練習にお勧めのコースです。
少しずつ距離を伸ばし、寒さを味方にして冬場のトレーニングを楽しみながら、中禅寺湖200kmの成功を目指しましょう!
日々の努力が、本番での達成感と自信につながります。
※注意
冬場のトレーニングでは、寒さ対策が非常に重要です。
防寒ウェアやウィンドブレーカーの着用、手足の冷えを防ぐグローブやシューズカバーの準備を怠らないようにしましょう。
また、早朝や夕方は路面の凍結が予想されるため、走行する時間帯にも注意してください。
まとめ

今回ご紹介した「中禅寺湖200km」ブルベは、豊かな自然の中を駆け抜け、観光スポットや地元の味を楽しめる、見どころ満載のルートです。
美しい中禅寺湖、登りごたえのあるいろは坂、道中に立ち寄れる魅力的なお店など、ただ走るだけでなく、訪れる人々にこの地域の風景と文化を深く感じてもらえるような設計になっています。
200kmという距離には不安を感じる方もいるかもしれませんが、初心者から経験者まで安心して楽しめるように配慮されたルートでもあります。
補給ポイントも多く、安全面や防寒対策をしっかり準備すれば、思わぬトラブルも避けられ、走行に集中できるはずです。
走行中に立ち寄るお店でホッとひと息入れる時間も、ブルベならではの醍醐味です。地域の食材を使ったグルメを味わい、温かな交流をしながら走ることで、距離だけでない豊かな体験が得られます。200kmの先に待つゴールは、単なる到達点ではなく、達成感とともに心に残る思い出をもたらしてくれることでしょう。
さあ、心の準備ができたら、この素晴らしい「中禅寺湖200km」にぜひ挑戦してみてください。
ゴールでお会いできることを、楽しみにしています!
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