BRM412神奈川200km白河

昨年末から計画していた、teamYOKO-OKA会員№002・奥さんの初ブルベ。
「天気が悪ければDNS、風が強ければDNSかも」と話していたけれど、当日はまさかの絶好のブルベ日和。
風速はやや強めながら、行きは向かい風・帰りは追い風と、風向きにも恵まれた。
緊張を和らげるため、AJPでブルベの雰囲気にも少し慣れてもらい、週末には100kmほどのサイクリングを繰り返して、心身ともに準備は万端。
自転車も、前週の練習後にトルクの確認、ワイヤー調整、洗車、チェーン注油まで一通りメンテナンス済み。
これでメカトラの心配も、ほぼ無し。

満を持しての初出走――そのスタートラインに、ついに立つことができました。

エントリー

200kmブルベと一口に言っても、その内容はコースによってさまざま。
獲得標高が少ないものを選べば、完走の可能性はぐっと高まる。
けれど──
何より大切なのは「楽しい走行ができるかどうか」
ぶっちゃけ、完走は二の次でもいいと思っている。

では、どのブルベに出るか? 候補となったのは以下の4つ。

  • BRM308 宇都宮200km 那珂湊
      ➤ 正直、個人的にはあまり好きじゃない。
  • BRM329 宇都宮200km 中禅寺湖
      ➤ 主担当じゃなければ、一緒に走ってあげたかった。
  • BRM412 宇都宮200km 廃線・未成線巡り
      ➤ ごめんね……平坦と街中、やっぱりちょっと苦手なんだ。
  • BRM412 神奈川200km 白河
      ➤ AJ神奈川の大ベテラン2人が開催する、安心の定番ブルベ。

ということで、選んだのは 「BRM412 神奈川200km 白河」
この日、このコースしかない。

自宅~

準備を万全に整えたとしても、当日遅刻してしまってはすべてが台無し。
そのため、遅くとも6:15までには受付を済ませるスケジュールで動くことにした。
朝は、出走2時間前となる5時頃に朝食を取ってもらい、食事がエネルギーに変わるタイミングを見計らう。
こういうところも、初ブルベでは地味に大事なポイントだ。
そして──
写真を見て気付いた人もいるかもしれないが、今回は自分もYOKO-OKA号をブルベに初投入。
自分で組み上げたこの一台でのブルベ出走は初めてで、少しばかりの不安も正直ある。
天気予報では気温はそこそこ高め。しかし北風が吹く予報だったため、体感温度は低めと見て、春秋用ウェア+ウインドテックジャケットを選択。
もちろん、その上から反射ベストも忘れずに。

身支度を整えたら、いざ──新白河駅・高原口へ出発!

~スタート

新白河駅に着くと、すでに何人かの参加者の姿があった。
毎年お馴染みの、大先輩のお二方とも今年も再会できて嬉しかった。

奥さんはというと、初参加ということもありやや緊張気味。
少し早めに到着していたこともあって、新白河駅でお手洗いを借りて身支度を整える。
そのあとは、地元の仲間や他の参加者たちと談笑しながら、リラックスした時間を過ごした。

6:40頃になると、ブリーフィングが始まる。
この白河200kmは毎年コースが変わらないため、ルートの詳細説明は省略。
主に、安全走行とマナーに関するアナウンスが中心だった。
AJ神奈川では、ブリーフィングが終わるとそのまま車検へと移る流れ。
奥さんにはあらかじめ、自転車をすぐ動かせる場所に停めておいてもらい、スムーズに車検を受けられるよう準備しておいた。
計画通り、一番最初に車検を受けることができ、見事5分ほどのアドバンテージを獲得!
たかが5分、されど5分。
ブルベ中の小休憩や落ち着いた補給には、十分すぎるほど貴重な時間だ。
団子状態にならず、余裕を持ったスタートができるのも安全上とても大切。
その意味でも、一番最初の車検はとてもありがたかった。

~CK1

CK1は福島空港。
ここまでの距離はおよそ40kmほど。
出走してから15kmほど走ったところで、最初の休憩ポイントへ立ち寄る。
正直、休憩が必要な距離ではないのだけれど──
この先、交通量が増える区間に入るため、あえてここで最後尾付近までポジションを落とす。
というのも、先頭付近にいると、大量の自転車を次々に追い越す羽目になったドライバーが、
イライラして幅寄せしてくることがあるからだ。
安全第一で走るには、こういった小さな選択の積み重ねが大事。
また、ここで一度しっかり休憩を取っておけば、CK1まではノンストップでも無理なく走れる。
たった一度の休憩でも、その後の走行ペースや集中力は大きく変わってくるものだ。
今回少し心配していたのは、白河市東あたりを通る県道11号の路面状態。
荒れていて危険かもしれないと思っていたが──
なんと、道がきれいに補修されており、難なく通過。
ここを抜けて石川町までたどり着けば、福島空港までは危険な区間もなく、気持ちを落ち着けて“まったり走行”ができるルートだ。

~CK2

このルートの見どころのひとつ──「三春滝桜」が、CK2に設定されている。
しかも今年はなんと、桜の開花時期と白河200kmの開催日がドンピシャで重なった。
至るところで桜が満開に咲き誇り、本当に見事な景色。
(……まぁ、奥さんはそれを眺める余裕なさそうだったけど)

福島空港を少し過ぎたあたり、セブンイレブンで2度目の休憩を取る。
PCに設定されている場所ではないが、他の参加者たちも立ち寄っていた。
少し驚いたのは、夫婦だと思っていた参加者ペアが実は兄妹だったと後で知ったこと。
少し前に到着していたようで、こちらが着くとすぐ出発していった。

さて──
ここで今回のブルベにおいて、奥さんに出した「課題」を発表しておこう。

「誰かに引かれた200kmに意味なんてない。自分の力で走り切れ。」

そう、向かい風の区間でも、追い風の区間でも──一切、前は引かない。
誰かに引いてもらって200km走れました、なんて言っても、それが一体何の意味になる?
“自分の力で走り切った”距離だからこそ、プライドも、感動も、生まれる。
プライドなき数字なんて、いらない。

三春に入ると、アップダウンの連続。
パンチャーには楽しいレイアウトだが、奥さんにとってはやや厳しめ。
それでも、三春町が主催するサイクリングイベントには何度か参加しているおかげか、
多少は慣れがあったようだった。
ただ、今回ばかりは予想を超えたものがあった──滝桜周辺の大渋滞。
ある程度の混雑は想定していたものの、ここまでとは…。
車の列が全然動かず、途中からは諦めて歩道を押し歩いてCK2・滝桜へ向かうことに。

普段はまったく人がいないエリアなのに、今日は一体どこから湧いてきたのかというほどの混雑ぶり。
もうね、「車では絶対に来ない。絶対にだ。」って、心の底から思った。

~PC1

CK1まではアップダウンこそあれど、周囲に風を遮ってくれるものが多く、向かい風の影響は比較的少ない区間だったと言える。
──だが、その区間を抜けると状況は一変する。
視界が開け、風の通り道となるこのエリアでは、北風の影響をまともに受けることになる。
しかも予報では北風6〜7m。そこそこの強風だ。
体重が軽めな奥さんには、かなり過酷な区間になることは明らかだった。

それでも──引かない。

貯金してきた時間をここで少しずつ削ってはいるが、
たとえ制限時間に間に合わなかったとしても、「苦労の末に辿り着いたゴール」を見て欲しいから。
自分の力で走ってこそ、初めて価値のある200kmになる。
PC1はファミリーマートだが、
混雑を避けるために手前のセブンイレブンでお昼をとる計画にしていた。
すると偶然、地元のブルベ仲間のペアとばったり遭遇。
相方さんが「お腹が空いて、ファミリーマートまでもたなそう」とのことで立ち寄ったらしい。
残り10kmとはいえ、あの向かい風の中では、折れかけた心にさらにムチ打つようなもの。
無理もない話だ。
こちらが買い物を済ませる頃に、再出発していった。

一方の奥さんは、そわそわと落ち着かない様子。
「もしかして制限時間に間に合わないんじゃないか」と、不安になっていたらしい。
たしかに向かい風でタイムロスはしているが──
それでもまだ、貯金は1時間弱ある。
そしてこの先はアップダウンも減り、何より追い風になる。
まったく焦るような時間ではない。
しっかり説明して、不安を和らげてから、
「だからこそ、ここでしっかりご飯食べよう」と勧めた。

過酷な向かい風区間を抜けた後は、
ほんのひとときのご褒美のような区間。
PC1までは、まったりサイクリング。

~PC2

先ほどまで苦しめられた風が、今度は味方に変わる──
そう、ここからは追い風区間。

……なのだが、手放しで喜べないのが福島市。
福島市は四方を山に囲まれた盆地。
その地形ゆえ、風の恩恵を感じられるのは市街地を抜けてからになる。
しかもこの区間は道も荒れ気味で、交通量も多め。
ちょっとした登りもあるため、決して“楽しい”とは言い難い。

正直なところ──あまり好きな区間ではない。

しばしの我慢を強いられる道のりを抜け、県道から脇道へ。
路地に入り込むと、そこにはようやくのご褒美が待っていた。
阿武隈川沿いを南下するルート。
背中を押す追い風を全身で受けながら、ぐんぐんと加速していく。
「これこれ、これが追い風の醍醐味だよ!」
そんな声が聞こえてきそうなほど、気持ちの良い区間。
追い風+下り基調というコンボもあり、あっという間にPC2へ到着。
途中、少し分かりにくい分岐もあったけれど、ガーミン様のナビゲーションにお任せして問題なくクリア。

──とはいえ、唯一の難点は須賀川市の交通量の多さ。
特に車通りの激しいエリアは、やはり神経を使う。

それでも、ここまで来ればゴールはもう目前。

~Finish

須賀川PCを通過すれば、残りは40km弱。
時刻は16:30。予定していたよりも30分ほど早いペースで進めている。
鏡石、矢吹と、徐々に見慣れた看板が出てくると、いよいよ帰ってきた実感が湧いてくる。

18:00でもまだ明るいのだけれど、Audax Japanのルールでは「灯火は夕方から明け方まで点灯しなければならない」とあるため、日の入りの時刻を目安にフロントライトを点灯。
ちょうど中島村の童里夢公園あたりだったので、公園内で安全に日暮れの準備を整える。
ここまで来れば、ゴールまではもう20kmもない。
最後に、持っていたスポーツ羊羹をひとつ食べて、ゴールへ向けてリスタート。

白河に入り、間もなく久田野セブンイレブンに差し掛かる。
ここは山影のせいで冬場は凍結しやすく、アスファルトの状態が異常なまでに悪い。
事前にそのことを伝えていたので、速度を落として慎重に通過。
この先は、もうゴールまで安全圏だ。

国道を走る。
ここは白河市。
夕暮れどきともなれば交通量もぐっと減り、とても走りやすい。
やっぱり、地元最高。

ゴール

すっかり日も落ちたが、19:03──無事に制限時間内でゴールにたどり着いた。
ちょうど兄妹で参加していた方々が帰るところで、少しだけ言葉を交わす。
聞けば、妹さんは今回が初ブルベで、無事に完走できたとのこと。
それならばと、お土産用に持っていた最後のAJ宇都宮リフレクター缶バッジを、記念にお渡しした。
次はぜひ、AJ宇都宮のブルベにも来てくれると嬉しいな。

こちらも、今回が初の200kmブルベ完走。
ゴール地点では、ベテランのランドヌーズが笑顔で迎えてくださり、多大な祝福を受ける。
正直、ブルベはいくつも走ってきた。
200kmを7時間で完走したこともあるし、水上300kmを13時間で走りきったこともある。
エンデューロで表彰台に乗ったこともあった。
それでも──
初めて200kmを完走したランドヌーズにかけられる拍手と声援の熱量には、敵わなかった。
感動の質がまるで違う。というか、完全に負けた。
初めて「200kmメダルを買う権利」を手にした奥さんは、迷うことなくその場で購入。
お祝いを兼ねて1000円は出してあげた。
とはいえ、あまりのんびりもしていられない。
我が家には、お腹を空かせた猛獣(×3)が待っている。
少しだけ談笑して、名残惜しさを胸に帰路へ。

最後まで、AJ神奈川のスタッフの方が手を振って見送ってくれた。

後日

やっぱり、ブルベの翌日はたんぱく質をしっかり取らねば。
ということで、近くの焼肉屋さんでささやかな反省会。
怪我もなく、無事に帰ってこれて本当に良かった。

次もAJ神奈川の白河200kmに参加するのもいいけれど、どうせならAJ宇都宮の準会員になって、試走にも一緒に行けたらいいなと思う。
そうすれば、「自分の家族を安全に走らせられるか?」をモットーに作成している自分のルートを、自分の目で確かめることもできる。
それって、ちょっとワクワクするかもしれない。

──ま、そのあたりは今後のお楽しみということで。

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