今を全力で走る。teamYOKO-OKA、自由を手に入れて2年。

無駄な挑戦は楽しむ。でも、無駄なしがらみには時間を使わない。

2026年10月25日、team YOKO-OKAは設立2周年を迎えました。
2024年に妻と2人で立ち上げた小さなロードバイクチームですが、当時はこれほど多くの仲間と交流するようになるとは思ってもいませんでした。

まずは、F.O.R.Vのチームメイトの皆さん、所属チームの垣根を越えて一緒に走ってくれる仲間たち、ブルベを通じて知り合い、親しくしてくださっている皆さん、そして初期から始まり現在も一緒にデザインを考えていただいているWaveOneの長島様に、心からお礼を申し上げます。

一緒に練習したり、レースで競い合ったり、長い距離を走りながら他愛もない話をしたり。特にこの1年は交流の範囲が大きく広がり、たくさんの刺激を受け、新しい目標まで見つけることができました。本当にありがとうございます。

この2年間、レースやブルベへの参加はもちろん、自転車の組み立てやZwiftでの長距離走行、最近ではAIを活用したキャラクター制作など、いろいろなことに挑戦してきました。
傍から見れば、何を目指しているチームなのかわからないかもしれません。
でも、それでいいんです。
私たちが目指しているのは、立派な組織でも有名なレーシングチームでもありません。
ただ、自転車を自由に楽しみたい。
その思いから始まった2年間を、少し振り返ってみたいと思います。

第1章 捨てたのはジャージ。手に入れたのは自由。

team YOKO-OKAを立ち上げたきっかけは、以前所属していたチームの人間関係やショップとの関係に、夫婦ともに疑問を感じるようになったことでした。
当時のチームは、自分たちが楽しみにしていた自転車の世界とは、突然違う方向へ進んでいました。
特定の人を中心にした内輪の雰囲気。
それに合わせることが当然のようになっていく人間関係。
どこで自転車を買うか。誰と走るか。誰のStravaにKudosを送るか。どんな楽しみ方をするか。
それを他人の都合で制限されることに、どうしても納得できませんでした。
本来は自分で決められるはずのことに、どうして他人の顔色をうかがわなければならないのでしょう。
仕事なら仕方がない場面もありますが、これは趣味です。
限られた自由な時間を使っているのに、楽しくない思いをする必要はありません。

だったら、自分たちでチームを作ってしまえばいい。そうして2024年10月25日、夫婦2人のteamYOKO-OKAが誕生しました。
ちなみに、以前のチームのジャージはすべて生ごみと一緒に処分しました。
少々大人げなかったかもしれませんが、それだけ未練がなかったということです。

捨てたのはジャージだけ。手に入れたのは自由だった。

今でも、あのときの決断は自転車人生で最高の決断だったと思っています。

第2章 最初のジャージと、変わらない仲間。

チームを作るならオリジナルジャージが欲しいということで、妻と2人でデザインを考えました。
基本カラーは黄色と黒ですが、左右非対称にして、車道側には視認性を意識した黄色を配置しました。そして、大切な家族であるウサギの「みさと」のシルエットも入れました。
製作をお願いしたWaveOneの最低注文数は3着。夫婦2人では1着足りません。
もう1着を予備として作ってしまっても良いかと思っていたんですが、以前のチームから一緒に練習している同級生が協力してくれました。
彼はteamYOKO-OKAのメンバーではありませんが、今でも一緒に走ってくれる大切な仲間です。
同じチームに所属していなくても、一緒に走れる。
同じジャージを着ていなくても、仲間でいられる。
最初のジャージを作ったときから、私たちはそんな関係に支えられていました。

チームの境界線はあっても、仲間に境界線はいらない。

これは、今でも大切にしている考え方です。

第3章 モノづくりの原点と、自分で整備する理由。

私は子供の頃からモノづくりが好きでした。
父親が買い与えてくれたのは玩具やゲームではなく、ラジコンやプラモデル、そして工具類。
何かを作りたいと思えば「自分でやってみろ」と言われ、失敗と怪我を繰り返しながら覚えていきました。
中学生の頃には父親が金属加工工場を始め、旋盤やフライス盤にも触れるようになりました。
その後は工業高校の電気科へ進み、樹脂加工や基板配線、父親の工場での仕事などを経験し、現在はプログラミングを仕事にしています。
機械加工も電気もソフトウェアも、私にとっては何かを実現するための手段です。
父親はもう他界していますが、楽器やモノづくりが好きなところは本当によく似ていました。
受け継いだのは技術だけでなく、面白そうならまずやってみるという姿勢だったのかもしれません。
そんな経験もあり、以前のショップチームを離れてからは、地元には他のショップが無いというのもあり、自転車の専門工具を揃え、自分で整備するようになりました。
自転車整備士から見れば、所詮ユーザーレベルのDIYなのかもしれません。
それでも、30年以上モノづくりに関わってきた人間として、工具の精度や作業手順の重要性は理解しているつもりです。

特に大切にしているのは、仕組みを理解せずに作業しないことです。
例えば、油圧ディスクブレーキを理解するために、105グレードの部品を購入して実際に分解し、内部構造を調べたこともあります。
なぜ動くのか、どこに注意すべきなのか、どのような故障が起こり得るのか。
製造業で使われるFMEA(故障モード影響解析)の考え方も取り入れながら、時間をかけて検討しました。
整備手順を覚えるだけでなく、なぜその作業が必要なのかを理解したいのです。
もちろん、構造を理解するための分解と、実走に使う部品の整備は別の話であり、メーカーの指定や交換基準を守ることが前提です。

そして、実際の作業で大切にしているのが、「良い作業には、良い工具。作業は遅くてもいいから、所作を丁寧に。」という考え方です。
工具の精度が悪ければ、どれだけ慎重に作業しても正しい結果が得られないことがありますし、良い工具を揃えたところで、扱い方が雑では意味がありません。
工具を正しく当て、無理な力をかけず、部品の状態を確認しながら作業を進める。
ボルトの締め付けも、メーカーの指定を確認し、必要に応じてトルクレンチを使用します。
作業の速さも技術のひとつだとは思いますが、趣味で自分の自転車を整備する私には、時間を短縮する必要はありません。
急いで終わらせるよりも、一つひとつの工程を理解し、納得できる状態に仕上げることを優先しています。
また、規定トルクが指定されているのに、経験や感覚だけで締め付けるような作業には疑問を感じます。
プロであっても基本を省略すれば安全とは限りませんし、アマチュアであっても適切な知識と工具を使い、確認を怠らなければ安全性を高められるはずです。
そして、絶対に妥協しないのがブレーキなどの安全に関わる部分です。
速く走るための試行錯誤は楽しいものですが、止まれない、曲がれないという失敗だけは取り返しがつかないからです。

自由であることと、無責任であることは違う。

自分で整備する自由を手に入れたからこそ、その自由を支える知識と技術を、これからも磨いていきたいと思っています。

第4章 チームを離れたら、世界が広がった。

teamYOKO-OKAを作った当初は、夫婦2人で自由に走れれば十分だと思っていました。
ところが、この2年間で自転車を取り巻く環境は大きく変わりました。
今ではF.O.R.Vにも所属し、福島ではペダーレやLEZEL、栃木ではBALZOやしもつけチャリザルなど、さまざまなチームの人たちと交流するようになりました。
チームが違っても一緒に練習できるし、レースではライバルになっても終われば笑って話せる。そんな関係が自然に広がっていったのです。
特に2026年は、実業団で走る選手や草レースで勝ち続けている選手たちと知り合う機会も増えました。
自分より強い選手たちと交流するうちに、もっと練習して、いつか一緒に走れるようになりたいと思うようになりました。
以前は人間関係が自転車を楽しむうえでの制約になっていましたが、今は人とのつながりが自分を成長させるきっかけになっています。

独立することと、孤立することは違う。

自分たちのチームを持ちながら、いろいろな人たちと交流する。
それが、私たちの求めていた自由だったのかもしれません。

第5章 メンバーは増やさない。でも、仲間は増えていく。

ここまで読むと、teamYOKO-OKAも今後はメンバーを増やすのかと思われるかもしれませんが、その予定はありません。
これからも夫婦2人を中心としたチームであり続けたいと思っています。

ただし、最近は少し変わったメンバーが増えました。AIを活用して生まれた、teamYOKO-OKAのキャラクター「Toons」たちです。
メカニックのもこっち、選手のみさと、監督兼補給係のむぎ、そしてAIのあいちゃん。
今では、この4人が会話をしながら記事を進めるという、新しい試みにも挑戦しています。

実は、このToonsたちの登場によって、記事の幅が大きく広がりました。
これまでは自分の体験や考えを文章にすることが中心でしたが、キャラクター同士の会話という形にすることで、今まで記事にしづらかった話題も取り上げられるようになったのです。
例えば、ちょっとした疑問や日常の出来事、考え方の違いなども、それぞれのキャラクターの視点から話を展開できます。
真面目な話でも堅苦しくなりすぎず、時には冗談を交えながら伝えられる。
単に記事を賑やかにするためではなく、これまでとは違った表現ができるようになったことが、私にとっては大きな変化でした。
現実のチームメンバーは増やさないのに、キャラクターだけ増えていく。なんとも不思議なチームになってきました(笑)
でも、これも私たちらしい楽しみ方です。
自転車に乗るだけでなく、整備やトレーニングを考えたり、レースの思い出を記事にしたり、AIを使って新しい表現に挑戦したりすることも、同じ趣味の延長線上にあります。
面白そうなら、やってみればいい。それだけのことです。

第6章 無駄な挑戦は楽しむ。

大人になると、何かを始める前に、それをやって何になるのか、時間の無駄ではないかと考えてしまいがちです。
もちろん仕事では効率が重要ですが、趣味までそうである必要があるのでしょうか。
例えば、Zwiftで300km走ること。
8時間半も室内でペダルを回し続けるわけですが、効率的なトレーニングかと聞かれれば、もっと良い方法はいくらでもあると思います。
でも、300km走ってみたかった。だから走った。それだけです。

子供の頃は、何の役に立つかわからないものを作ったり、失敗するとわかっていても試したり、何時間もくだらないことに夢中になったりしていました。
そこに効率なんて求めていませんでした。ただ、楽しかったんです。
以前、ブルベの関係者から「普段やらないことをするのが練習」と言われたことがあります。
この言葉は今でも印象に残っています。
いつもと違うことをやってみる。
できるかわからないことに挑戦してみる。
結果として失敗しても、それは経験になります。

ただし、ひとつだけ無駄にしたくないものがあります。
それは、自分の時間です。
私はもう40代も後半になりました。
いつまで今のように自転車に乗れるのか、誰にもわかりません。
だからこそ、今走れるなら走り、挑戦できるなら挑戦し、会いたい仲間がいるなら一緒に走りたいと思っています。
その一方で、付き合いたくない相手に気を遣ったり、理不尽なしがらみに時間を費やしたりするつもりはありません。

人生から無駄をなくしたいわけではありません。
自分で選んだ無駄を、思い切り楽しみたいのです。
そもそも、所詮人生なんて80年程度の暇つぶしだと思っています。
だったら、その時間をどれだけ効率よく使ったかよりも、どれだけ面白いことをして、どれだけ笑って過ごせたかの方が大切ではないでしょうか。
何の役に立つのかわからない挑戦でも、自分が面白いと思えれば、それで十分です。
失敗したって構いません。むしろ、そんな寄り道や無駄な経験こそが、後になって一番楽しい思い出になることもあります。

無駄な挑戦は楽しむ。でも、無駄なしがらみには時間を使わない。

限られた人生です。
どうせ暇をつぶすなら、自分の好きなことに夢中になっていたいと思います。

第7章 3年目。もっと強い世界へ。

2027年は、teamYOKO-OKAにとって少し違った年になりそうです。
これまではブルベにも多く参加してきましたが、来年は200kmを3本に絞り、その分レースに比重を置くことにしました。
実は、2026年のブルベの予定を決めたのは2025年6月のことで、当時はまだF.O.R.Vには所属していませんでした。
その後、2026年になって交流の範囲が大きく広がり、自分より高いレベルで走っている選手たちと知り合う機会が増えました。
そんな人たちと一緒に走れるようになりたい。
その思いが、レースに重点を置こうと考えた大きな理由です。
機材面でも、新たに導入するエアロフレームを自分の手で仕上げ、レースに向けた一台を作っていく予定です。
自転車を組み上げる楽しさと、その自転車で走る楽しさ。
両方を味わえるのも、私にとっては大きな魅力です。
年齢を考えれば、伸びしろは無限ではないでしょう。
それでも、今はもっと強くなりたいし、もっと練習したい。
そう思えること自体が、すでに楽しいのです。

今の自分が、どこまで行けるのか。

それを確かめる1年にしたいと思っています。

最終章 しがらみのない世界へ。

2024年10月25日、私たちは夫婦2人でteamYOKO-OKAを立ち上げました。
当時の目的は、ただ自由に自転車を楽しみたいという、それだけのものでした。
あれから2年。
自分たちでジャージを作り、自転車を整備し、レースやブルベに挑戦し、仲間と忘れられない時間を過ごしてきました。
以前のチームを離れたことで何かを失ったのかもしれませんが、それ以上に多くのものを手に入れたと思っています。
私たちは、ショップを否定したいわけでも、チームという組織が嫌いなわけでもありません。
誰と付き合い、どんな自転車に乗り、どんな目標に挑戦するかを、自分たちで決めたいだけなのです。
チームを大きくするつもりはありません。
でも、自転車を通じて出会う世界は、もっと広げていきたいと思っています。
もう40代も後半です。
いつまで今のように走れるかはわかりません。
だから、いつかではなく、今やる。やりたいことを先延ばしにせず、会いたい人には会いに行き、走りたい道があるなら走り、挑戦したいレースがあるなら挑戦する。
結果がどうなるかなんて、やってみなければわかりません。そして、それでいいんです。

無駄な挑戦は楽しむ。でも、無駄なしがらみには時間を使わない。

人生は、効率だけで測れるものじゃありません。
大切なのは、自分たちがその時間を楽しめているかどうか。
これからも夫婦2人、そして大切な家族と仲間たちとともに、自分たちらしい自転車人生を楽しんでいきたいと思います。

今を全力で走る。しがらみのない世界へ。

そして、その先にある、まだ知らない世界へ。

teamYOKO-OKA

2026年10月25日 — 設立2周年

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